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西暦2XXX年。地球温暖化の影響で大陸は海に沈み、数少ない地上も砂漠化。さらに人口増加なども加わり、地球はもはや人間の住む場所ではなくなった。絶滅を恐れた一部の人間は、以前から「惑星地球化」のプロジェクトを進めていた火星への移住をはじめる。もともと火星は太陽系内で地球に最も近い環境を備えた惑星である。この「惑星温暖化」プロジェクトにより、すでに火星は大気が温室効果ガスで満たされ、凍りついていた二酸化炭素が温暖化を促進し、気圧を上昇させていた。しかしこのプロジェクトはまだ進行途中で、植物の定着に関してはまだ完璧な状態ではなかった。火星にある酸素だけでは生活するに少なく、人体に影響を及ぼす恐れがあったので、人々は地球から大量の酸素を火星に持ち込み、その酸素を使用しながら生活をおこなうことになった。食料となる動物・植物はある程度の量を飼育することに成功し、人間は火星で徐々に生活の幅を広げていった。

しかし、そんな火星の生活でも変えられないことが一つあった。それは「重力」である。火星は地球と比べて重力が小さく、地球の約1/3。90kgの大男が30kgの人間として存在する。人々はより速く歩くことができ、より楽に生活することができた。しかし一方で筋肉の衰えは激しくなり、体を支えなくてもよくなった骨からはカルシウムが減少。筋肉も骨も弱りきった虚弱人間が急増していった。人々は必死で筋力トレーニングや健康増進に努めたが、1/3という小さすぎる重力には逆らえず、脳だけが発達した“グレイ”型人間がほとんどになった。

筋力が衰えすぎた人間たちは、多くの作業を機械やロボットで行えるよう、科学技術の開発を進めた。多くの資源が眠る火星には研究・開発を行う土地も充分にあり、人間は地球で生活していた頃よりも急速に技術を進歩させていった。特に発展したのは宇宙開発で、今まで謎に包まれていた宇宙の仕組みなどをどんどん解明していった。そしてある時、物理学や宇宙論で言及される時空の中の特殊な領域である「宇宙ひも」の解明に成功する。「宇宙ひも」とは、宇宙の初期に「真空の相転移」という現象の過程で作られたひも状のエネルギーのかたまりのこと。この「宇宙ひも」が時空を歪ませ、時間を変化させている仕組みを人々は解明する。そしてそれを利用して、タイムトラベルを行うことについに成功した。いわゆるタイムマシンなるものを発明したのである。新しい、大きな文明の誕生だった。

タイムマシンの開発により、人類はついに過去と未来を行き来することができるようになった。過去に戻って自分が生まれる前に戻ることもできれば、数十年後の自分も見ることができる。人々は歓喜し、荒唐無稽の夢物語だったタイムトラベルに心を躍らせた。しかしここで問題となったのは、過去に戻ると何らかの小さな行動だけで、歴史が大きく変わってしまう恐れがあるということだ。これにより自らの存在だけでなく、人類の存在までもが無かったことになってしまうかもしれない。人間が自由に安全に時間旅行を楽しむためには、厳しい「時間法」なるものの制定が急務となった。「時間法」では、時間旅行では必ずその時代の物や人から数km以上離れたところで見物しなければならず、タイムマシンから降りることも許されない。降りてしまうと厳しい罰則を受けることになり、もし仮に人や物に何らかの危害を加えてしまえば、さらに厳しい処罰が課せられる。過去や未来に滞在できる時間もきちんと設定し、徹底させる。このように厳しい「時間法」を制定し、歴史が変わらないようにする環境を整えた。

厳しい「時間法」の定めがあるとはいえ、人々は夢のタイムトラベルを存分に堪能した。燃料費や危険性などの関係で、時間旅行にはかなりの料金が必要だったが、それでも時間旅行の人気は爆発。各地域には専門の旅行代理店が設置され、申し込み客が殺到した。時間旅行は現在から遠くなればなるほど金額が高騰するシステムで、人気パックと予想されていた恐竜ツアー(ジュラ紀や白亜紀など)は、高料金にほとんど誰も手が出なかった。そんな中、1番人気だったのは第二次世界大戦。そこそこ手ごろな価格で、子どもたちに命の大切さを教えることができる絶好の内容。家族旅行として大人気のツアーとなった。カップルに人気だったのは「ミレニアム」で盛り上がった1999年の大晦日。世界各地で行われたさまざまな美しいミレニアムイベントをタイムマシンから眺めることができ、ロマンチックな旅行として人気を得た。また、もちろん過去だけでなく、未来への旅行も大人気。「下手な占い信じるよりも、未来を実際に見にいこう」を宣伝文句に、多くの人々が未来の自分の姿を見に行った。未来というものは考え方でいくらでも変えることができる。たとえ見に行った未来が期待していた未来とは違っていても、その未来を知った自分だからこそ、それとは違う未来に進もうと努力することができる。未来への旅行は“自分の未来を良きものにするため”という深い意味のあるツアーとなった。このように、時間旅行は人類の生活を大きく変え、人類の発展になくてはならないものとなっていった。


第二次世界大戦中、敵味方の判別ができない謎の飛行物体が何度も戦闘空域で目撃されている。ウインストン・チャーチルはそれを「フーファイター」と呼び、新しい未確認の敵として恐れた。また徳川家康は1609年、駿府城に現れた“グレイ”に似た生物に対し、「人目のつかぬところに追い払え」と命令を出したといわれている。さらに、阪神淡路大震災が起きる直前、各地で謎の発光体が目撃されていた。神戸市では中心部が赤い白の帯がおよそ3メートルの高さで走ったのが目撃されている。最近でもスマトラ沖地震の直前に多数のUFOが目撃されている。

歴史上のポイント、ポイントで、「UFO」の目撃情報が数多く存在している。それらはまさしく未来の火星から来たタイムマシンであり、楽しく時間旅行をしている姿そのものなのだ。我々の子孫はいつか火星に住み、そこで人類の夢の一つだったタイムマシンと出会う。もしかしたらこの文章を書いている今も、どこか遠くから私の子孫がこっちを見ているかもしれない。できることなら彼らと会って話を聞いてみたい。しかし彼らには「時間法」があるから、それは叶わぬ願いだろう。


※この物語はもちろんフィクションであり、論理の裏付けがある未来予想というわけではありません。あくまでも希望であり創造でございます。あしからず。
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2005.11.28 | 戯言 | トラックバック(1) | コメント(0) |

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