上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |

【かもめ食堂】 10点
誰もが好きになる映画では決してないけど・・・最高でした。
僕は気に入った映画でもDVDやサントラを買うことはほとんどないんですが、この映画を観て思わずサントラを買ってしまいました。DVDも出たら買うつもりです。印象をひと言で言えば「うたた寝しながら観たい映画」。全体的に音楽もほとんどなく、スローなテンポで抑揚もなく進んでいく感じがかなり“気持ちいい”と思える空気のような映画。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこの3人の個性を十二分に活かし、それでいて3人を調和させている塩梅が絶妙でした。映画の終わり方もここ数年に観た映画の中では一番良かった。ダラダラしてるようでダラダラしてなくて、素晴らしく良いメリハリを感じました。

この映画の大きなポイントは音楽とカメラワーク。映画の中で音楽はほとんど流れていませんでした(サントラ買ったけど15曲合わせてたった19分!)。これはフィンランド・ヘルシンキのゆったりした雰囲気を出すことが狙いなんでしょうね。音楽がほとんどないにもかかわらずカメラワークやセリフにテンポがあり、ゆっくりとした中にもリズムが生まれていました。ヘルシンキの雰囲気を出し、それでいてダラダラした感じを出さなかったところに監督の上手さを感じました。カメラワークがたまに食堂の中にいる一人の目線のようなアングルになっていたことも良かった点の一つ。潜在的に「かもめ食堂」にいる人の一人になった気がして、“映画を観てる”というよりも“映画の中にいる”ような感覚を覚えさせてくれました。

主人公の3人は何かしら深い理由でヘルシンキに集まっているようでしたが、それをすべては明らかにしなかったことも気に入った点のひとつ。謎が多く残ることで様々な想像力をかき立てさせられました。でも、あくまでストーリーはその部分に焦点が当たらないように進んでいくので、終わってから気持ち悪い感覚も感じなかった。すべてが監督や脚本の狙い通りなのかどうかは知りませんが、そういう細かい部分に僕はハマりました。「絶妙!」って思えるポイントが多かったです。登場人物がかなり少ない映画であることも、僕にとってはけっこう好きなポイントですし。

コミカルでほんわかした雰囲気でボーっとしながらでも観られる映画ですが、映画から感じられる“大きなもの”もありました。小林聡美があるシーンでボソっと言った「人間は変わっていくから」の会話のあたり。その部分がこの映画の伝えたいことだったのではないでしょうか。それについて小林聡美は多くこそ語ってはいませんが、寂しさとか強さ、弱さとかが垣間見えて、人間の過去や未来、出会いや別れなどについて考えさせられました。良い映画を観ている時って、観ながらいつの間にか考えごとをしてしまったりします。数分後にあわてて映画に戻るんですが、その感覚が僕はかなり好きです。なんか深いものを感じる映画って、こんなふうに僕に考えごとをさせる傾向がある気がします。そこがホンマにたまらんのです。でも言っておきますが、この手の映画は嫌いな人も多いはずです。“事件”が全くないですから。


【DEATH NOTE デスノート 前編】 5点
思ったよりは良かった・・・程度の映画。
漫画はけっこう好きでよく読んだんですが、こういう人気漫画みたいなものを映画化するとたいがいが駄作になる傾向があります。『ドラゴンヘッド』なんか最低最悪やった。でもこの映画はそんな予想に少しだけ反して、まあまあ楽しめました。原作の一番おもしろい部分を映画化しているんで、まあそりゃあオモロイわな~って印象です。良くも悪くも漫画を忠実に再現しているから、フツーに漫画を楽しんでいるのと同じ感覚で観れました。主人公のライトの冷酷ぶりもなかなか良い感じに出てましたし。

ただ、これは完全なる「商業用の映画」ですね。漫画を忠実に映像化することに全力を注いで、映画ならではの演出や展開は完全に捨てたって感じがします。ストーリーが漫画と違っているのは当然として、リュークのCGもLやライトの見た目も、新規ファンより既存の漫画ファンを引き寄せることを完全に狙ってるって感じがしました。前編・後編に分けたことについては、内容的に2時間では詰めきれないっていうのはわかるんですが、ちょっと乱暴すぎる気がします。2時間の完結ものにする技術やアタマがなかったと露呈しているようなモンですし、特に終わり方がお客さんのことを考えてないような乱暴な終わり方のような気がしました。もしかしたらこの映画の出来(というか原作自体)に相当な自信があるのかもしれないですね。なんかテレビで最近よくある「結果はCMのあと・・・!!」みたいな、「延ばして延ばして・・・」っていう戦法を露骨に使っている感じがして、あまり好きじゃないですね。100歩譲ってこの方法をとらざるを得なかったとしても、前編を観た人だけ後編の入場料を安くするとかしてくれないと、映画制作側の“いやらしさ”だけが伝わってしまってイヤですわ。

映画の内容で言うと、僕としてはもっと漫画と違うことをしてほしかった。漫画のイメージを壊さないようにしすぎていたので、すべての映像で「ムチャできない」感があり、つくりもののような“ハリボテの世界”って感じに見えました。僕ならもっと生活感のある映像を描こうとしていたと思います。あと、リュークの存在にかなり違和感があったのも気になった。漫画でも多少の違和感はあるんですが、映画ではあえて登場させないくらいのことをしても良かったと思います。もしくは、限りなく人間に近い存在・ビジュアルにするとか。あのCGはちょっとキツいっす。

あと、この映画はとにかく役者の演技がヘタ!ちょっとヒドすぎじゃないでしょうか?藤原竜也も松山ケンイチも脇役もみんな。エキストラなんて特にひどくて、高校の演劇部よりヒドかった気がします。観ていてこっちが恥ずかしくなりました。よくあんな演技で監督はオッケー出したなぁって逆に感心します。プロやねんからもっとこだわって頑張れ!と言いたいですね。

最後にひとつ。「ライトがなぜ大切なものを犠牲にしてまでデスノートで犯罪者を殺し続けるのか」これをもっと大きく打ち出してほしかった。後編には何かしらの表現があるのかもしれないですが、前編の表現だけではちょっと足りない気がします。
スポンサーサイト

2006.06.27 | 映画 | トラックバック(33) | コメント(11) |

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。