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小学生の頃、家族でよく登山に行ったもんです。頂上に早く着きたい僕は、父親に「あとどれくらいで着くん?」と聞きました。すると父は「あと5分で着く」と答えます。それから15分経っても全く着きません。僕がまた「あとどれくらい?」と聞く。父はまた「あと5分」と答える。結局頂上に着いたのは最初に聞いてから1時間後でした。

今から35年前、「人類の進歩と調和」というテーマのもと、日本で初めて万国博覧会が開かれました。ソ連館の宇宙開発、アメリカ館の「月の石」、三菱未来館での海底都市、そしてリニアモーターカー、人間洗濯機。高度成長期の最中、21世紀への夢を抱かせてくれた“未来”がそこにあった…らしい。

21世紀に突入してはや4年、今の人類はその頃に見た“未来”の中にいるのでしょうか。宇宙開発はまだ火星に生物がいたかどうかすらわからない。月面の有人基地は早くても数十年後。海底都市なんて話にも出ず、やっと今年リニアモーターカーが導入されたという程度です。35年前の人々に現在の世界を見せたら、いったいどういう気持ちになるのでしょう。あれから実用化された携帯電話や動く歩道、ファーストフードなどは、果たして真の意味での「進歩と調和」なのでしょうか。イラク問題や北朝鮮問題、イラン・パキスタンの核開発問題、テロ対策や環境破壊、地球温暖化などを抱えている世界は、あの頃の人々が描いた未来とは程遠いものであることは間違いありません。「一体いつになったら大阪万博で見た“未来”が来るのだろう」。入場した6422万人が、今も心のどこかでそう思っているでしょう。

今年、日本で再び万国博覧会が開催されます。21世紀で初の万博。「自然の叡智」というテーマで“人類と自然の共存”という未来を披露します。“未来”と言ってはみたものの、このテーマは大阪万博のテーマ「人類の進歩」とは意味合いが大きく違います。言ってみればこの“未来”は、現在世界が置かれている“マイナスの状況”を改善するという意味ではないでしょうか。風、太陽、水、動物など、様々な自然との共存を表現したパビリオンが建ち並ぶ今回の愛知万博。35年前、各国が自国の科学技術を誇示する姿は影を潜め、人類は地球を超えることを諦めたかのような感じさえします。

大阪万博で人々を魅了した“未来”を、僕は生きているうちに感じることができるのでしょうか。子供のころ親父に言われた「あと5分」は、1時間後ではあるが実現し、結果的に頂上に辿り着けました。皆が夢に見た未来まで「あとどれくらい?」なのでしょう。「あと10年後」でも「あと20年後」でもいいから、「人類の進歩と調和」に辿り着いてほしいものです。

2005.03.18 | 世の中 | トラックバック(0) | コメント(0) |












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